詩人画家・竹久夢二(1884-1934)は、大正13年(1924)10月から12月にかけて『都新聞』紙上に絵入の小説「 風のやうに」を連載しました。これは夢二が大正12年8月から同紙で連載を開始した三部作の最後を飾るもので、同時代を舞台とした恋愛要素の色濃い作品です。主人公で舞台女優の萱野澤子が幼少期からの波乱に満ちた人生を振り返って語り出す場面からはじまります。そのストーリーに沿って、夢二が好んだ女性の
感情、しぐさやシチュエーションが豊富に描かれています。
本展覧会では各場面の挿絵にあわせて、憂い顔で思案する女性像、手や袖で顔を覆って悩む女性像のほか、カフェの女給や客、舞台で歌い踊る役者の姿など近代的な都市の娯楽を描いた作品も展示します。また、夢二が脚本や舞台美術を手掛けた童話劇「春」の関連資料も紹介。
